今回は、特記仕様書について、全体像を踏まえ、各項目を再確認してみたい。
設計図によって必ずしもその表現方法、内容は同じではないが、
特記仕様書に記述される事項は、標準的に下記で示される場合が多い。
1. 工事概要 ‥‥‥ この工事を特定する事項
・ 工事名称
・ 工事場所
・ 建物概要
2. 総則 ‥‥‥ この工事を進捗する上での適用ルール(約束事)
・ 共通仕様書の特定
・ 適用ルールの優先順位 (設計図書、質疑回答書等)
・ 法令、条例等の適用
・ 疑義に対する処理方法
・ 変更等の対応ルール
・ 必要書類
・ 報告義務
・ 進行過程の記録
・ 竣工図書
3. 工事範囲 ‥‥‥ 工事の区分けを明記
・ 工事項目
・ 工事区分
・ 別途工事
4. 特記事項 ‥‥‥ 共通仕様書の選択肢 を特定 等
・ 機器、材料、塗装、保温、防振、防音等で、いくつかの選択肢がある場合の特定等
1) 使用材料の仕様について記載。
2) 工法および細部に関する留意点を記載。
※ 特記仕様書の見落としがちな注意点
・ 上記 4.の特記事項で、いくつかの選択肢がある場合の 特定 です。
1) 共通仕様書より優先されることを肝に銘じましょう。
2) 特記事項が不明瞭であれば、質疑を上げる。施工要領書で確認する。
等の対策が必要です。
以前に施工した時は、「 こうだった 」は、通用しません。
特に、塗装仕様と塗装範囲 は、盲点になりやすい。
第10 回目:特記仕様書のたった一行でギャフンとならないために
も併せてご覧ください。
監理者チーム |